Theosophie

人間の本質 1

ゲーテが述べた次の言葉は、人間の本質が認識され得る道の出発点を美しい手法で表している。「人間は自分の周囲にある事物に気付くと、すぐにそれを自分との関係に即して考察してしまう。そしてそれは当然だ。なぜなら自分がそれを気に入るのか入らないのか...
Theosophie

人間の本質 2

なぜ世界はこのように人間に対して三重の方法で現れるのだろうか? 一つの単純な観察がこのことについて教えてくれる。「私は花々が咲き誇る草原を歩く。花々は私の目を通してその色彩を私に伝えてくる。これは所与として私が受け取る事実だ。私はその華や...
Theosophie

人間の本質 3

人間は、身体を通して事物との関係を構築する機会を得る。精神を通してそれら事物からの印象を受け取り、自身の中に保持する。霊性を通して事物そのものが保持しているものが人間に開示される。この三つの側面から人間を考察するときにのみ、その本質につい...
Theosophie

身体の本質

肉体の感覚を通して人間の身体を理解することが出来る。そしてその観察方法は、他の知覚し得る事物を認識する手段と何ら違いはない。鉱物、植物、動物を観察することと同様に、人間もまた観察することが出来る。人間はこれら三つの存在形式と同類なのだ。人...
Theosophie

精神の本質

人間精神の本質とはすなわち「固有の内面世界」であり、肉体とは異なった在り方をしている。それは最も単純な感覚的知覚に注意を向けるだけですぐに現れてくる。誰でも、他者がある単純な感覚的知覚を自分と全く同様の方法で体験しているかどうか、即座に知...
Theosophie

霊性の本質

人間の精神は肉体によって規定されているだけではない。人間はそれぞれの感覚的印象に向かってあてどなく無目的に彷徨うのではない。また外界からの、あるいは身体の諸事象に起因する任意の刺激に対する印象のみに基づいて行動するのではない。人は、自らの...
Theosophie

身体・精神・霊性

人間は、自身の本質の内にある「思考の意味」を理解した時にのみ、正しい方法で自らを解明することができる。脳は思考の身体器官である。正常に発達した目を持つ者だけが色を識別出来るように、ふさわしい発達を遂げた脳だけが思考活動に寄与できる。人間の...
Die Philosophie der Freiheit

知識への根本衝動 1

「ああ、私の胸の内に二つの魂が住みついている!それぞれがお互いから離れようとしているのだ。一つは粗野な情欲に溺れ、肉体にへばりつき、私を現世に繋ぎ止めようとする。もう一つは埃まみれの俗世から離れ、偉大な先人達が住まう世界へ強引にも飛び立と...
Makrokosmos und Mikrokosmos

宇宙時計 1

ここで、太陽系を外面的に考察するために図を描いてみよう。まず「太陽」を中心に描く。次いでその周囲を公転する「地球」を描く。ここでは天文学的な詳細は割愛する。私たちは、地球が太陽の周りを一年周期で公転することを知っている。また私たち...
Makrokosmos und Mikrokosmos

宇宙時計 2

奇しくもこのように、私たちの太陽系と人間の一日の経過を双方の関係性を踏まえて図に描くことができた。ここで今、さしあたって一つの展望を得られる可能性がある。一日二十四時間という時間進行の中で、私たち個々の生活が自ずと制御されていることと同様...